2010/02/11

NHKのハイビジョンで午後の間中

ず~っと井上陽水の特集を観ていた。

いくつものメロディがいろいろな思い出と重なった。

渋谷。
パルコが建つずっと以前の話。
まだ「公園通り」と呼ばれていない、ただの無名の通り。

店の名前は忘れてしまったけど、
ガラス越しに通りが眺められる喫茶店。

渋谷区役所のアルバイトを終えたHちゃんが、
を下って店の前を通り過ぎるのが5時20分ごろ。

ボクは毎日、その時刻に喫茶店の窓際に座り、
Hちゃんが通り過ぎるのを眺めていた。

ただ眺めていただけ。

通り過ぎたHちゃんの後姿を見送った後、
ボクはひとりでいつもそこへ行った。

坂の途中にある山の手教会の地下。
そこにライブハウスの「ジャンジャン」があった。

まだ無名だった彼は週に3~4日は出演していただろうか。
ボクはそこで何度か彼のを聴いたのだった。

Hちゃんはその後、区役所のアルバイトを辞めた。
そしてボクの渋谷通いも終わった

後でわかったのだが、
Hちゃんは結婚して東京を離れたのだった。

若き日の情けない自分の姿が
このを聴くたびに思い出される。



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