なに！ 監督？

昼過ぎに弟から呼び出しのが鳴った。

別に兄弟仲が特別いいわけではないから、
いったいぜんたい、なにごとかと思いつつ出かけた。
高田馬場のロッテリアプラス。

「で、なんの用だよ？」
「俺さ～、今年から監督になっちゃったよ」
昨年まで、少年野球のコーチをしていた弟だが、
今年から監督をすることになったらしい。

「頼まれちゃってさ～、断りきれなくてさ～」なんて言う。
鋭く指摘してやった。
「そんなもん、いくらでも断れるさ。自分にやりたい気持ちがあるんだろ！」
天を仰ぎながら、
「・・・・う～ん・・・、ま～、否定はできないが・・・」

さらに、
「トシ(大学生の次男)が草野球チームを作ってさ、そこの監督も頼まれちゃったんだよ」
「アホカ～！」

まったくあきれた話だ。
こういうのは、あれだ。若い時は生真面目だったヤツが歳とってから女遊びに走っちゃうのと似てるな。
始末に負えない。
家族を泣かせるってことよ。

はっきり言ってやった。
「野球なんかに夢中になってる場合じゃないだろ！」

すかさず「おまえもな！」と突っ込み返されたのは言うまでもない。