2016/12/03

いったいぜんたい「君の名は。」とは?



中国全土で一般公開されると知った日にゃ〜、
微博で800万人のフォロワーがいる身としては黙っちゃいられない。

「君の名は。」

大慌てで観てきた。

もともとアニメは、制作者の顔がついつい浮かんでしまい苦手なのだが、
これも例外ではなかった。


ご近所に、60代後半ながらイケイケの奥さまがいる。
団塊世代でリベラルで裕福で大きな家で一人暮らしで、
いまだに「なんでも見てやろう」精神が旺盛なご婦人だ。

時々挨拶をかわす程度の間柄なのだが、戯れにたずねたみたら、
「そんなの公開直後に観たわよ」という。

「さすがですね〜。で、ご感想は?」
聞いてみた。

「ぜんぜん面白く●●●(伏せ字)わよ」ということだった。

同感なのだ。


日本にディズニーランドができる少し前、
会社の仲間たちに
「オレ、ここ辞めて、ドナルドの中に入るから」と吹聴していた。

女子たち数人が「本当に?」と聞いてきたので、
「もちろん。でも、7人の小人かもね〜」とウケを狙ったつもりだったが・・・。

当時、オリエンタルランドが社員募集をしていて、
まだ日本人の大半がディズニーランドがどういうものかを知らず、
LAとフロリダへ行ったことがあり、内容を見知っていたボクの発言は、
かなりリアリティをもって受け入れられたのだった。

「ディズニーランドが始まったら遊びに来てよ。で、ドナルドか小人かに声をかけてね。
たぶん声は出せないから、その時は1回転するから、そしたらそれがオレだから」
と答えておいた。
「うん、わかった〜」と涙目になっていた青森の八戸出身の女子がいた、すごい時代だ。

ものごとはロマンチックに想像したほうが幸せかもしれない。
この歳になると、かつて何十回と通ったディズニーランドなのに、
もうまったく行く気が起きないのだ。

ゴメンね、チコちゃん。
そういう年代になってしまったのだよ、このオジちゃんは。


時空を超えて、恋に落ちて、忘れたはずが覚えていて、
なにか感じるものがあって、なぜだか涙があふれて・・・


ご近所に物腰が柔らかくて上品な、元裁判官の70代の奥さまがいる。
常に自分を押し殺し、近所付き合いには慎重を期し、本音を語らず、
いまだに気高さを全身から放っているご婦人だ。

朝方、このご婦人に出会ったので挨拶した。

ニコッとして言われた。

「君の名は?」




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